エリア
津田/四和エリア
築年月
1990年2月
移住歴
1年
条件
特になし

店舗兼住宅でつなぐ “まちのお好み焼き屋”—— 暮らしと仕事が重なる場所

2026.01.16

お店と住まい

廿日市市津田の商店街にある一軒の店舗兼住宅。脱サラしてお好み焼き屋を始めたいと物件探しをする中で、この家と出会った。決め手となったのは、すでに十分な広さのあるキッチンだった。間取りを見た瞬間に、店内の配置や動線、席数まで自然と思い描くことができたという。「ここなら無理なく、自分たちの店ができる」と感じたことが、迷いなく決断できた理由だった。

大枠のリフォームは業者に依頼し、カウンターやテーブル、棚は友人の職人に制作してもらった。人の手が入ったものを選ぶことで、店には自然と温もりが生まれた。店内は15席ほど。詰め込みすぎず、ほどよく余白のある“ちょうどよい広さ”に落ち着いている。

店名は「LUCKY」。覚えやすく、口に出すだけで少し前向きな気持ちになれる名前にしたかったという。自分たちにとっても、お客さんにとっても、小さな「ラッキー」が積み重なる場所でありたいという思いが込められている。

住まいの部分は、大きく手を加える必要はなかった。クロスを整え、家庭用の台所を設置する程度で、日々の暮らしは十分に快適だ。売主の判断で下水への切り替えやトイレ・風呂の改修が済んでいたことも、店舗兼住宅として暮らすうえで大きな安心材料になった。

店舗兼住宅の暮らしは、想像以上に楽だと話す。通勤の必要がなく、5分前に動き出しても間に合う。仕事を終えたらそのまま家に戻り、こたつで食事をする。修行時代に「店と住まいは一緒のほうがいい」と言われた言葉を、今は実感している。ONとOFFは、場所ではなく気持ちで切り替えられるようになった。

津田で店を開こうと決めたのは、通りすがりではなく、わざわざ来てくれる人と関係を築きたかったからだ。目指すのは“まちのお好み焼き屋”。子どもたちが鉄板で食べるのが上手になっていく姿を見守る時間が、何よりうれしい。暮らしと仕事が重なるこの家には、今日ものんびりと、けれど確かな営みの時間が流れている。